Jun 30, 2012

明日から7月

東京地方はまだ梅雨の真っ最中、昨日今日はあいだの五月晴れで、さつきというより熱暑の予感のする蒸し暑さで、図書館へ行こうと家を出て、途中で引き返してしまいました。近ごろは月が変わるごとに老いの実感が増していきます。だましだましやりたいことを掠め取る、そんな生活になりそうです。ガンバルゾー。といって別に不満不安はありません。
マルク・コベール『小骨列島』は第1部の訳が終りました。訳文を整理して、いよいよ苦手な売込みです。それで、このコラムで2回掲載させていただきましたが、残りは出版した本で、ということにさせてください。訳に手を入れもしましたので。自費出版でなく、出版してくれる出版社を探します。以前は、原稿の持込を軒並み断られて、徒労に終った経験が数回あります。友人の大学教授の推薦をもらって行ったにもかかわらず。「映画にでもなったら、考えましょう」が返事でした。 ともかくさいしょはえげつないなと思っていた物語でしたが、だんだん面白くなってきて、今は奇妙なこの小説のファンになりました。第2部は集中すれば1ヶ月ほどで終るでしょう。当ては数社あります。
森川雅美氏主宰のネットサイト「詩客」のコラム「日めくり詩歌」の月2の連載は3回目の小川三郎「過去」が120ヒットのランキング入りをして驚きました。小川氏からていねいなお手紙があり、そのなかでその作品の書き手の感覚が読み手の感覚と根底で共有されるというくだりがあり、1つの詩論となっています。《書く=読む=詩として成立する=詩が個人を離れて歩き出す》という無形の運動があり得ると思うことができれば他には何にもいらないとまで言えそうです。小川さんの詩は人気がありますね。その前の回の及川さんの「平原にて」の清々しさを広さの魅力とすれば、小川さんは狭さの魅力ですか。でもそれが入れ替わることもありうると思います。次回は敬愛する先輩渋沢さんの「唄」です。読み手の皆さま、どうぞおつき合いください。
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Jun 04, 2012

もう6月です

うかうかしているうちに、一年中で一番よい気候の日々がすぎてしまいました。ここ二、三日は湿っぽく、時々強く雨が降ります。 よい季節をほんの少しでも味わえたのですから、文句は言いません。 化粧柳やさつきが満開の家の一人暮らしの老婦人が亡くなったと聞き、つい先ごろバス停の近くで会釈したのを思い出しました。閉じられた家で、世話されていた花たちは満開です。 当面の詩の仕事は森川雅美氏主宰のウエブサイト「詩歌梁山泊」のコラム「日めくり詩歌」に月2回のペースで1年間原稿を書くことです。他にふらんす堂から『詩人のラブレター』が最終稿に入っています。コベール氏の小説『小骨列島』は第1部がもう少しで終ります。 「日めくり詩歌」は以前に書いた予定を少し変えようとしています。 1回目「エル・デスディチャド」ネルヴァル、2回目「平原にて」及川恒平、3回目「過去」小川三郎、4回目「唄」渋沢孝輔、5回目「聖なる淫者の季節・最終連」白石かずこ、6回目「ケンタッキーの我家」フォスター… また変るかもしれません。取り上げさせていただく作品の作者、訳者の方々、ありがとうございます。 また、資生堂のPR誌『花椿』が4月号からリニューアルされて、毎月20行横書きの詩が1篇掲載されることになりました。有働の作品は7月号に「夏の旅」という作品が掲載の予定です。 ここしばらくは大体そんな予定です。
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