Apr 30, 2011

老人が自分の主義主張を

熱心に迷いなく主張するのはあまり美しくない、とバスを待つ行列に並んでいて思った。きっかけは祝日の夕方、黒いスーツをきちんと着て、身だしなみにすきのない一人の男性の手に日本国旗(とわかる)がさおに巻きつけてしっかり握られているのを見かけたとき。信念に迷いがないといったその様子は、老人にしてみれば、今までの自分の生きかたを誇りたいのだろう。だがその姿はどう見ても美しいとは感じられず、こわいな、としか思えなかった。老兵は消え去るのみ、と言い残して去ったのは、厚木飛行場にコーンパイプをくわえて軍用機から降り立ったマカッサー元帥で、新聞で見て、こわいなと思ったのは6歳の目だった。そこには勝利者の威厳のようなものがあった。数十年後に解任されて日本を去るときには、その威厳は消えていたが、大人になったわたしはそれでもなにか美しさを感じたのだった。ある時間を生きた人間の姿といったようなものかも。日本の市民の老人、あなたはよい人生を生きたのですか?未だ眼が覚めていないのではないですか?残りの時間をよく生きたいと思っている自分は、肩の力を抜いて黙って過ごしたいと思った。
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