Oct 10, 2018

セルクル第13回ダンヌンツイオ(II)とエドガー・ポー「大鴉」

2018年10月10日(水)会場の都合で第2水曜になりました。 秋にしてはやや蒸し暑い気温で、夏の疲れが出はじめる頃、体調を崩して今朝になって欠席のやむなきに到ったメンバーが数人あります。体調が崩れてしまうと、がんばろうと思っていた予定も諦めざるを得なくなり、とても損をした気分になります。今回のレポートも、気合の入っ充実した内容でしたので、欠席の人は大損をしたことになりますよ。<br> ディエゴさんのほうは事務のほうのスケジュールをゆうゆうと崩してくれて、「手帖」の催し物欄の広告から内容がずれてしまうことがたびたびあり、イタリア人の大まかさに泣かされていますが、そこは文化ギャップと捕らえてゆうゆうと構えていくことにします。そんなわけで、イタリア詩のほうは作品予定の変更があり得ることを頭に入れて置いてください。
今回は広告とはずれた2篇、「フイエーゾレの夕暮れ」「プレイアデスと運命に」を読みました。「フイエーゾレ」は1904年41歳のときに出版した詩集『アルキオネー』に収録された作品で、1899年6月との記載がある。36歳。「松林の雨」と雰囲気を同じくする、トスカーナ地方の自然の美しさを優雅に歌い上げる、51行の叙情的な作品。 「プレイアデス」は第1次大戦に参戦した経験から書かれたダンヌンツイオの別の一面をあらわした詩。古代ギリシャの文化を踏襲しながら、イタリア文化を作り上げたのは神ではなく人だとはっきりと宣言している、ダヌンツイオの多面性と詩人のスケールの大きさが鮮やかに表現されている。
フランス詩のほうは田中もえぎさんのレポートで、エドガーポーの代表作100行の「大鴉」を言語で朗読。これが素晴らしかった。100行を読み切って、翻訳も付け、田中さんの<持ち歌>にして欲しい。 出席者:細田、金沢、志村、有働、ディエゴ、田中。
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