Mar 05, 2006

早春の日曜日の午後

日曜や祝日はわたしにとってわびしい日。 ピクニック日和と予報されてはいたが、散歩にはうら寒げな日差し。夢の本棚詩画集と文庫本の中也詩集とピキエ社の「中也選集」を持って炬燵にもぐりこむ。文庫でまず「山羊の歌」と「在りし日の歌」を読んで、ピキエのその部分を読む。気になった詩を夢の本棚で眺めなおす。文庫には岩佐なおのエッチングやカラー写真などたくさん載っていて、サービス満点。いやではないが、ルフェーブル氏の絵とぜんぜん違うのでくすくすひとり笑いをする。まあ、ルフェーブルさんのほうが、ポピュラーというか、詩の内容にもじゅうぶん沿っていて、分かりやすいわな、などつぶやきつつ、「みんなちがって、みんないい」と楽しい。ピキエ版には好きなシュバちゃんベトちゃんがないなーと思う。選集だから、全部訳があるわけではないのだと、わかる。自分としては「山羊の歌」には退屈な詩もあって、個性豊かな中也詩ばかりとはいえない。また、ビナードさんのこんどの「出世ミミズ」には「在りし日の歌」はあんまり、とあったが、ベトちゃんはこっちの詩集だしナー、とこれも好みは千差万別なことがわかる。中也は朝や夕方や縁側に当たる日差しや、遠い空や、生きている日々をじっくりかみしめていたのだなー。わたしは倍以上生きちゃってすみません。長いから希薄なのだ。楽しい日曜の午後でした。
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