町田市民文学館の企画展「愛と別れの詩」
4月15日から6月8日まで、町田市民文学館ことばらんどで、現代詩の企画展「愛と別れの詩」を開催中です。この企画のイベントの1つとして、5月30日(金)午後6時から7時まで自作詩の朗読をします。テーマは「わたしの愛と別れ、そして詩」で、これまでに出版した5冊の詩集の中から、愛をテーマにした詩2篇、別れの詩2篇、そして詩への傾倒として「物語と予感」をテーマに4篇を、少しおしゃべりを添えながら読む予定です。入場は無料で、申し込みはことばらんど℡042-739-3420です。展示のほうも町田市ゆかりの詩人たちの資料を集めて、若い学芸員さんたちの熱気が感じられ、充実しています。他に5月9日は松田幸雄氏、5月24日は島岡シン氏が出演されます。
スタラクタイツ・スタラグマイツ
4月11日(金)にギャルリー・東京ユマニテで読む『雪柳さん』の中の1篇、「スタラクタイツ・スタラグマイツ」について、最近起こったあることを書いてみよう。遅まきながら平野啓一郎の1998年に発表されたデビュー小説「日蝕」を読んで、その内的な動機が「スタラクタイツ・スタラグマイツ」に酷似しているのに衝撃を受けた。1975年生まれの若い作家の文学の動機と自分のかつての詩のイメージに共通性があるというのは別に取り立てたことではないと思うが、鍾乳洞内の出来事というイメージの共通性に驚いたのだ。23歳の若い作家がイメージしたものの具体性と展開の強烈性には至っていないが、わたしの場合は「ペレアスとメリザンド」のイメージから派生した、少し形成性をぼかした仕上げになっており、それは、それ以上の想像力が及ばなかったせいもあるが、芸術的志向の点での何らかの共通性を感じてしまったのだ。いま、思いついて矢川澄子さんのくださったはがきを探し出した。きちんとした明確な字体で、「散文詩風なnがいちばん好きで、盗みたいくらいです」とあり、nはスタラグマイツ…である。矢川さんからいただいた唯一の葉書である。