Aug 27, 2008

佐藤秀樹さんから電話で

久保覚さんが亡くなって10年になるとうかがう。10年前の9月9日に亡くなったのだと言われて、「なんでもこうやってどうでもいいものになっていく」自分を情けないと思った。久保さんのことを話していたら、20代の頃のいろんなことが思い出されてきて、泣きそうになった。
来週の月曜日、『ジャンヌの涙』を新宿で読む予定だが、この詩集の中の詩をいくども声に出しているうちに、自然に暗誦してしまうようになった短い詩、「こうやって」の1行が強烈に口をついて出てくる。
      こうやって
教会通りの裏道で
男の人に呼び止められた
「衛生病院へはどう行けばいいんでしょうか」
「さあ、この辺のものでないのでわかりません」

衛生病院は弟が死んだ病院だった
それを知らないだなんて
なんでもこうやってどうでもいいものになっていく
すべてがこうやって…
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