Aug 25, 2013

マルク・コベール『骨の列島』発売

1964年生れのフランスの詩人マルク・コベールの異色小説『骨の列島』が本日発売されました。洪水企画(ネットでブログをご覧ください)からの<詩人の遠征シリーズ>の第2弾です。新書版ほどの縦長サイズ、詩篇も含めて全207ページ、アルバトロスをイメージキャラにした清新なセンスの装丁は巌谷純介氏です。タイトルの『骨の列島』は様々な経緯のすえ、編集の池田康氏の命名に落着きました。かばんに入れて、仕事の合間に、駅ホームの休憩ボックスでも、手軽に読むことができるでしょう。いったい日本に来た外国人は日本の風土、日本人にどんな皮膚感覚を持つのだろうか? コベールの日本観は今までのこの種のややヒステリックな感想とは一線を劃していて、1フランス人として、30代の若者として、平常心と皮膚感覚をそのままに、この大いなる異文化への率直な遠征を試みています。フランスでの日常に帰着した現在、椎骨を並べたようなはかない国土の上に高度な文化を築いてきた日本人への懐かしさが消え去ることはないようです。
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